企業の多様性・ダイバーシティの観点から、障がい者雇用への関心が高まっております。

民間企業における障がい者の法定雇用率は、障がい者雇用促進法により、2.2%に定められています。

では、実際に障がい者を雇用した場合のメリットや障がい者を雇用を行わない場合のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

障がい者雇用を進めていく際の注意点についても併せて解説していきます。

中小企業が障がい者を雇用するメリット

中小企業が障がい者を雇用することは、法的業務を果たすだけでなく、様々なメリットがあります。

中小企業が障がい者を雇用するメリットには、以下の5つが挙げられます。

・業務の見直し・効率化

・人事管理能力が高まる

・社会的責任(CSR)を果たす

・多様性のある企業文化の創出

・助成金が受けられる

具体的にみていきましょう。

 業務の見直し・効率化

障がい者を雇用する際は、障がいの状況に合わせた業務を切り出す必要があります。

そのため、改めて既存の業務の見直しを行うことがきっかけで、これまで手動で行っていた業務を自動化するなど、社内の業務の効率化につながる場合があります。

また、業務の切り出しによって、既存社員の仕事を減らすことができ、新たな業務に取り組む時間を確保できます。

業務の見直しや効率化は、障がい者を雇用するための準備段階から享受できるメリットです。

人事管理能力が高まる

障がい者を雇用すると一言で言っても、障がいや障がいの程度は異なります。

そのため、個々人に合わせた業務を割り振らなければなりませんし、業務の進め方にも気を配る必要があります。

業務の割り振りや業務の進め方などは、障がい者だけでなく、健常者を管理する場合も求められます。

人事の管理能力が高まることで、より個々人の特性に合わせた業務の割り振りができます。

 社会的責任(CSR)を果たす

障がい者雇用を行うことで、社会的責任(CSR)を果たすことができます。

障がい者雇用は、社会的な課題として挙げられ、国が法定雇用率を設定するなど、日本全体が取り組んでいます。

企業が障がい者を雇用することで、障がいのある方が活躍できる環境が提供されます。

そうすることで、障がい者自身が社会で活躍できるようになっていきます。

また、企業が障がいがあってもできる業務や障がい者の強みを活かす業務を創り出していくことで、生産性の向上につながり、企業の活動にプラスの影響も与えられます。

 多様性のある企業文化の創出

障がい者雇用は、多様性のある企業文化の創出につながります。

近年注目を集めている「ダイバーシティ」。ダイバーシティとは、障がいの有無、性別や人種の違いなど、多様性のある人材を積極的に活用しようという考え方です。

多様性のある人材が集まることで、企業全体として時代の変化に対応しやすくなります。

また、考え方の違う人たちがチームとして集まるため、マネジメント層のリーダーシップや人事の管理能力が高まるなど、組織全体の機能の向上が期待できます。

 助成金が受けられる

障がい者雇用を行うと、法律上の義務や社会的責任を果たすだけでなく、国から様々な助成金を受け取ることができます。

主なものを挙げると以下の助成金です。

・特定求職者雇用開発助成金

・トライアル雇用助成金

・障がい者雇用安定助成金

・障がい者雇用納付金制度に基づく助成金

・人材開発支援助成金(障がい者職業能力開発コース)

助成金によって、受け取れる条件や金額が異なりますので、詳しくはお問い合わせください。「アンフィニテリンク」

 ここまで、障がい者雇用を行うメリットをご紹介してきました。

障がい者雇用のメリットを改めてまとめます。

・業務の見直し・効率化

・人事管理能力が高まる

・社会的責任(CSR)を果たす

・多様性のある企業文化の創出

・助成金が受けられる

では、中小企業が障がい者雇用を行わなかった場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

続いて、デメリットについて紹介していきます。

中小企業が障がい者雇用を行わない場合のデメリット

中小企業が障がい者雇用を行わない場合のデメリットは、以下の3つです。

・障がい者雇用納付金を支払わなければならない

・ハローワークから行政指導が入る

・企業名が公表される

それぞれ詳しくみていきましょう。

  障がい者雇用納付金を支払わなければならない

障がい者雇用を行わない場合、納付金を支払わなければなりません。

常用労働者の総数が100人以上の企業で、障がい者法定雇用率未達成の場合は、障がい者雇用納付金を支払う必要があります。

支払われた納付金は、障がい者を雇用する企業に対して助成、援助を行うための資金となります。

障がい者を雇用することは、社会連帯責任の理念に基づき、事業主が共同で果たしていくべきだという考え方によって、障がい者雇用納付金の制度が成り立っています。

  ハローワークから行政指導が入る

障がい者雇用を行わない場合、ハローワークから行政指導が入ります。

ハローワークからの行政指導の内容は、企業が障がい者雇用を行うための抱えている課題に対して、具体的な提案・指導です。

障がい者雇入れ計画を作成し、適正に実施するよう勧告されます。

参照:日本人事労務コンサルタントグループ:雇 用 率 達 成 指 導 

https://www.lcgjapan.com/pdf/lb01475.pdf

 企業名が公表される

ハローワークからの行政指導である「雇入れ計画に対する勧告」に従わない事業主に対しては、その旨を厚生労働大臣が公表することがあります。

企業としては、「指導に従わない=障がい者を雇用しようとしていない」のイメージがついてしまうため、企業活動に対して大幅なマイナスイメージとなってしまいます。

ここまで紹介してきたデメリットを改めてまとめます。

・障がい者雇用納付金を支払わなければならない

・ハローワークから行政指導が入る

・企業名が公表される

障がい者雇用を行わない場合は、企業にとってデメリットが大きく、企業イメージを損ねる可能性が高いため、社会的責任を果たすためにも障がい者雇用を進めていきましょう。

では、企業が障がい者を雇用する際はどのようなことに注意して進めていけばいいのでしょうか。

続いて、障がい者を雇用する時の注意点について解説していきます。

中小企業が障がい者を雇用する時の注意点

障がい者を雇用する時の注意点としては、以下の3つです。

・受け入れ体制を整備する

・適切な業務を割り当てる

・定着のためのフォローを行う

それぞれの注意点をみていきましょう。

 受け入れ体制を整備する

障がい者を雇用する時は、まず受け入れ体制を整備しましょう。

受け入れる部署への情報共有や必要に応じての研修、業務のマニュアル作成など、受け入れ体制を整えておくことで、障がい者がスムーズに業務や職場に馴染むことができます。

なお、障がいに応じて、必要となる環境や設備などの配慮が異なるため、雇用する方の障がいの特徴を事前にしっかりと理解しておきましょう。

 適切な業務を割り当てる

続いての注意点は、適切な業務を割り当てることです。

業務への理解度は、個人差があるため、個人に合わせた業務を割り当てましょう。

また、以下のような指導を心がけましょう。

・曖昧な表現は避ける

・一度に複数の業務を依頼せず、1つの仕事を継続して依頼する

・指示を出す人は少数に絞る

これらの指導を守ることで、障がい者の不安を取り除くことにつながるため、結果として業務に取り組みやすくなります。

 定着のためのフォローを行う

3つ目の注意点は、定着のためのフォローを行うことです。

日々の業務や職場に関するフォローはもちろん、支援機関と協力し、生活面でのフォローも重要になります。

安心して働ける職場づくりは、障がい者だけでなく、健常者の定着率にも効果が期待できます。

雇用している企業の事例

障がい者雇用の事例は、独立行政法人高齢・障がい・求職者雇用支援機構で詳しく紹介されています。

独立行政法人高齢・障がい・求職者雇用支援機構:障がい者雇用の事例集

まとめ

今回の記事では、障がい者を雇用した場合のメリットや障がい者を雇用を行わない場合のデメリット、障がい者雇用における注意点について解説しました。

障がい者雇用は、事業主が共同して果たしていくべき責任です。

社会的責任を果たしていくためにも、障がい者雇用に取り組んでいきましょう。

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